傷のあと


ずっと忘れられなかった大切な思い出を  再びこの手でつかみたいと思った

ただそれだけだったのに  頭で描いていた簡単なことほどうまくいかなかった


一度済んだことを後悔するよりも 自分に何ができるのか考えた方が自責の念も軽くなるはず

なかったことにはできないけど  乗り越えたから今ここにいる

消えない傷を戒めにして


失くしそうになった時初めて気付いた  一人きりになる恐さと弱さを

胸が痛くて堪らない位に  自分にウソをついてでも必死で守りたかった 


何かのために動くことは新しいちからを  自分の奥底から引き出してくれる

元に戻すことはできないかもしれないけれど  あの時があったから今の自分がある

心の傷を癒すために


つけた傷は消せないけど  何もしないでいるよりは傷の分だけ強くなれる

この手でつかみ取れる  未来(あす)への真の強さを



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