隠された月

 サーシェス編イメージ詩


闇に閉ざされた世界  光の欠片さえなく

重く圧し掛かる枷に逃れる術もなかった

与えられたもの拒否できないもの  何もかもが追いつめ追い込む

傷つくことだけを当たり前としてみていた

本当はこんなにも手を差し伸べて欲しかったのに

踏み込みきれない領域に強引に入ってきたおまえは

そんな私を関係なく連れ出した

影に追われ続けたこの穢れた身を迷うことなく



隠された月を捜し求めて  心はさ迷い続けた

全てをわかることなんてできはしないのに

正しいこと喜びへと繋がること  拒絶されている自分なのに与えられているように振舞った

重なって行く偽りの自分が嫌でたまらなかったけれど

逃れたくても逃れられない運命と言う名の重み

自らを呪縛して楽に終わらせたかった

そうすれば傷つかずにすむと思い込んだのは

傍にいるおまえに頼ってしまいそうになるから


空に浮かぶ月が罪を暴くように高く照らす

誰も私を見てくれるはずはないのに

それなのにおまえは希望をくれる  こんな私でもいいのだと

地上に降りし月が光輝くとき道は開かれる  幸せへの未来へと



back